マレーの強さはわかりずらい
ファイナルツアーで錦織と戦うことになったアンディマレー。4強の一人ですが彼の特徴やプレースタイルについておさらいしたいと思います。
4強と言えば、まずは絶対的王者フェデラー。全てのプレーを高次元にこなし、スピード・コースを自在に操るフォアハンドで最高のテニスプレイヤーと呼ばれる存在です。
次にラファエルナダル。隆々と発達した左腕からフォアハンドは、卵のような形を描きながら地面につきささるため「エッグボール」と呼ばれ、数々のプレイヤーを葬ってきました。
また現状ランキング1位のジョコビッチはラリーに絶対的な自信を持っており、凄まじい体勢から、凄まじいコースにボールを返球するカウンターを武器に、1位に昇りつめました。
ではアンディーマレーはというと、何があったけな?となってしまう方も多いと思います。マレーは他の4強に比べ、派手なプレーはありませんが、すべてが高次元で隙がないというのが特徴かと思います。
アンディーマレーの特徴
マレーは基本的にはディフェンシブなプレイヤーで、派手な攻撃はあまりありません。しかしその守り方が非常に攻撃的なのです。
というのも相手のミスを誘うために簡単なボールで長時間のラリーを挑むのではなく、少しリスクのある強めのボールを打ち続けてじわじわと攻めていくようなポイントの取り方をします。
重いボール
なので強力な一撃ではなく、連続攻撃によって相手を倒すというようなイメージです。それが可能なのは、マレーのスイングにも秘密があります。
普通は強いボールを打ち続けると体力を消耗してしまうため、簡単に打てる守るボールと体力を使う攻めるボールを分けることで体力の消耗を抑えます。
しかしマレーは強いボールを打ち続けることができます。その秘密は、実際にプレーを見てみるとわかるのですが、フォアもバックも非常に軽いスイングから、非常に重いボールが放たれているのがわかります。
決してスピード・コースが素晴らしい派手なボールではないのですが、相手が攻めずらい重いボールなのです。普通の選手がこのボールを打ち続けたら、自分が先に疲弊してしまうのですが、マレーは軽いスイングからこのボールが打てるのです。
なぜ軽いスイングであんなボールを打てるのかというと、当たりが非常に厚く、ラケットの芯を食っているからです。ナダルと比べるとわかりますが、ナダルはラケットを上に振りぬくのに比べ、マレーは横にラケットを振っていますね。
その分ボールを前にしっかりと押し出すことができており、重いボールになるわけです。見ているだけでもナダルのスイングは疲れそうですよね。
全てのプレーが高次元
重いボール以外にも、すべてのプレーが高次元にまとまっています。特にサーブの威力は4強の中では最強ではないでしょうか。コートカバー力も高く、自分のペースでないラリーのときは、強力なカウンターショットでポイントをとることもあります。
弱点
弱点があるとすれば、重いボールを攻めのボールで打ち返せる選手だった場合に、すんなり敗退することがあります。それができる選手はあまりいませんが、ストロークの調子が非常に良かったりすると、見せ場がないまま終わることもしばしば。
特に4強と言われる選手はしっかりと重いボールをしっかりと打ち返す技術があるため、マレーが負けてしまうことが多いです。
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