スペインのベテランフェレール
全豪4回戦で錦織と戦うことになるフェレール。かつてはランキング3位までに上り詰めたトッププレイヤーの一人。現在32歳でスペイン出身のベテラン。最近ではマスターズで補欠として錦織と戦い、錦織が勝利をしています。
無尽蔵のスタミナ
フェレールのプレーには派手さはありませんが、凄まじいスタミナとボールへの執念でトップランカーに上り詰めました。
スペインの選手の特徴に漏れることなく、グランドストロークを得意としていますが、自分からエースをとりに行くタイプではありません。とにかく粘りに粘り続け、相手のミスや甘いボールが来るのを待ちます。
コートカバー力も圧倒的に高く、足が速いというよりは、普通の選手であれば返すのが精いっぱいの体勢でも、鍛え上げられた上半身の力のみで強烈にスピンのかかったボールを返し、甘いボールで返すことが少ないです。
そうなると相手はもっと厳しいコースに、もっと早いボールを打ち込まなければと狙い、ミスが多発し始めるのです。かといって堅実なストローク戦に持ち込みスタミナ勝負をするようなら、間違いなくフェレールに軍配が上がってしまいます。
またリターンに関しては、フェデラーをして世界一リターンが上手い選手と言わしめたほどの技術も持っています。
相手は現在世界一のグランドストローカーと言われるジョコビッチですが、凄まじいラリーを展開しています。
ここぞというときはバックハンドの強打でポイントを取りに行っているのもわかりますね。
リトル・ビーストと呼ばれる強さ
無尽蔵のスタミナを武器にして戦いますが、もう一つの強さを挙げるとすればその精神力でしょう。リトルビーストの異名をもつフェレールですが、「全てのボールを人生最後の1球のように追う」とまで言われている執念。
確かに上の動画でも、そのボールをかろうじて拾ったところでポイントにはつながらないだろうと思われるボールまで、全速力で取りに行っています。
またリトルの由来は身長が175cmと小柄なこと。錦織は178cmなので現在のトップランカーの中では一番小柄です。
弱点
実はフェデラー相手には0勝14敗で、ビッグ4と呼ばれるトッププレイヤー相手には勝利数が非常に少ないのが特徴です。先ほど粘り続けて相手の強打のミスを誘うのがプレースタイルといいましたが、その強打がコート内に収まり続けてしまうと、何もできずに負けることが多いです。
マスターズで錦織が勝った際も、終始錦織の強打がしっかりコート内に収まっていました。なので彼とストローク戦で勝負するのではなく、少し早目に勝負を仕掛けて、短いラリーでポイントを決めることが重要でしょう。
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