勝てない相手はもういないと語る錦織は本当か

テニス

勝てない相手はもういないという発言のすごさ

この言葉が一人歩きしてしまっていますが、前からテニスを見てきた自分にとってはあまりに衝撃的な言葉でした。今のテニス界にはどうあがいても勝てないプレイヤーというのが存在しました。
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それはビッグ4と呼ばれる4人のプレイヤー「ロジャー・フェデラー」「ノバク・ジョコビッチ」「ラファエル・ナダル」「アンディ・マレー」です。彼らのプレーはトッププロの中でも群を抜いており、ケガ等がなければこの4人が常にランキングトップ4を独占しています。

2013年の錦織も本当にすごかった。日本人最高記録の世界ランキング17位。テニスのプロは世界におよそ2,000人いるといわれており、その17位となれば上位0.85%の数値。

プロ・アマ含めれば、世界には1億のテニスプレイヤーがいるとも言われていますから、ピラミッドにすれば1位も17位もほとんど変わらない位置にも見えます。

しかしその上位20位、さらに言えば上位10位以内でも明確に差があるのです。それがビッグ4の存在です。正直10位のプレイヤーと20位のプレイヤーは絶対的な力の差はありません。ですが10位のプレイヤーと4位のプレイヤーには絶対的に近い力の下がります。

2013年の錦織は17位でしたが、依然ビッグ4とは絶対的な力の差がありました。ビッグ4との試合前の錦織のコメントも、「勝ちたい!」ではなく「いい試合をしたい」「いいプレーが出せるよう頑張りたい」というような、半ば勝ちを捨てたとも思えるコメントがありました。

もちろんそうであってはいけないのですが、世界ランキング17位の錦織にそう思わせるくらいにビッグ4は倒せない、むしろ倒すことが許されないプレーヤーだったのです。

ビッグ4を倒す錦織

2014年、依然ビッグ4は絶対的な力を持っていましたが、なんと錦織はこの年に「フェデラー」「マレー」「ジョコビッチ」を倒すのです。テニスには好不調があり、たまたま勝てたということが十分存在します。
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よって1勝に一喜一憂すべきではないのですが、ビッグ4を3回倒すのはもうたまたまというレベルではありません。ビッグ4と互角の勝負ができ、どちらが勝つか試合の最後までわからないというところまで来たのです。

実は2013年にも一度ビッグ4を倒したことがあります。相手は絶対的王者と言われた「ロジャー・フェデラー」。その時も大きなニュースとなり、大いに日本を沸かせました。もちろん素晴らしいことに何ら疑いはないのですが、その時テニスファンもとい錦織本人にも「たまたま勝てた」というイメージが大きかったのではないでしょうか。

実際にフェデラーに勝てたとはいえ、5回戦って1回勝てるかどうかの勝負の1回がその時来ただけ。そんな感じだったと思います。

しかし2014年は明らかに違いました。最後のマスターズでついにどうしても勝てなかったマレーを下し、ビッグ4と互角に戦えるほどにレベルを上げてきたのです。

ついに世界ランキング5位の高みへ

錦織の2014年の最終ランキングは5位。5位ともテニスファンなら日本に限らず名前が知れ渡るステージで、名実ともに世界的なプレイヤーとなります。世界中のトッププロから警戒され、プロ全員が錦織とは当たりたくないと思っているはずです。ビッグ4も間違いなく、トーナメントの早い段階で錦織とは当たりたくないと考えているでしょう。

ランキング1位はとれるのか

ここまで来るといつランキング1位となれるのかということですが、このすさまじい勢いを見てきたとはいえ、まだ少し距離があると感じています。

ビッグ4は実は徐々に崩れ始めています。マレーがやや落ち気味で、新たにワウリンカが2014年に入ってきました。さらにフェデラーは残念ながら年齢を重ねており、いつまで今のようなプレーができるかは不明で、大きなけががないのが不思議なくらいです。

となると錦織にもチャンスがと思いますが、ランキング1位を取るには、安定して勝ち続けなければなりません。そのため怪我をしてしまうと、大きなハンデとなります。残念ながら錦織はけがの少ない選手ではありません。それだけハードに練習と試合をこなしてきたからこそ、今の錦織があるとも言えます。

まずは怪我をしない体づくりが一番の課題でしょう。ランキング1位をとるのはおそらく3年後の2017年と予想します。フェデラーが引退しており、ジョコビッチやナダルも30歳を超えて体力的に厳しい。このタイミングで錦織がいまだ成長を続けていれば、1位は取れます。

3年後の話はともかくとして、2015年は錦織を含めてビッグ4と呼ばれるくらいに活躍してほしいですね!

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